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貴金属とは・・・シルバー編
貴金属は、文字通り『貴』な特性をもつ金属であり、化学的に安定で、耐食性にすぐれ、色も美しく、かつ資源的にも貴重(希少)で高価な金属です。ジュエリーとして使用されている貴金属には主に、ゴールド(金)・プラチナ(白金)・シルバー(銀)の3種類があります。
お手入れが必要なシルバージュエリー
あらゆる金属の中で、熱を通す力や電気を通す力に最も優れているのが銀です。さらに、可視光線反射率90%という金属中最高の数字は、銀の放つ美しい輝きを実証しています。ところが、銀には空気中で酸化して黒ずんでしまうという欠点があります。また、金やプラチナに比べて腐食しやすく、銀製のジュエリーは日頃の手入れが欠かせません。メッキをしていないものは、銀磨きなどの利用で変色を防ぐことができます。お手入れが面倒な方などには、下地にニッケルメッキを入れたロジウムメッキを施して黒ずみを防ぐこともできます。
変色を防ぐロジウム(Rh)メッキ
銀やホワイトゴールド(WG)製品には、100%ロジウムメッキが施されているといっても過言ではありません。ロジウムは、可視光線に対する反射率が銀に次いで80%と高いうえに耐久性もあるため、ジュエリーの仕上げメッキとして使用されています。ただし、良い点ばかりではなく、メッキを施すことによって銀そのものがもつ本来の美しい白さがかくれてしまいます。また、下地にニッケルを使用するので、ニッケルアレルギーのある場合は注意が必要です。宝石のついたジュエリーの場合、その石の性質によってはメッキをかけられないものもあります。
【ロジウムメッキのメリット】
・変色を防げる、黒ずまない
・キズかつきにくくなる
【ロジウムメッキの注意点】
・貴金属本来の色を隠してしまう
・ニッケルアレルギーに注意が必要
・宝石によってはメッキを施せない
銀の純度
銀製品には『SILVER』と刻印が打たれていますが、他の貴金属と同じように純銀では軟らかすぎるので、銅を割金にした銀合金になっているのが普通です。ジュエリーの銀合金には、1000(純銀)、950、925、900、800の5品位の合金があります。因みに品位925をスターリング・シルバーと呼びます。
参考:
『ジュエリーコーディネーター検定3級』(発行:社団法人 日本ジュエリー協会)
『JEWELRY GUIDE マテリアル編』(発行:社団法人 山梨県宝石貴金属協会 会長 広瀬三夫)